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持ち前の運の良さと要領のよさで数々の困難をヌメリヌメリとかいくぐる社会人。このブログを見てくれたすべての人にありがとう☆★コメントを残していただければ幸いです!(パスワードは適当な半角数字でOKです)


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35. 眠れぬ夜


2008年3月17日 トルコ7日目


せっかく友人がいるのだから、自分だけでは出来ない貴重な体験をしようと、

burcu、dicle、fatmaの通うマルマラ大学に行ってみることにした。

サフランボルで侵入したカラビュク大学同様、ここも小規模な大学で、友人が友人を繋ぐフレンドリーさも同じ。

元々の友人の仲介もあったからか、今回の侵入ではより深く新しい友人を作ることが出来た。

35. 眠れぬ夜_f0065556_9451839.jpg






そんな友人たちの誘いもあって、とりあえず授業に出席してみることに。

気難しそうな教授が経済論を語っていたのだが、当然トルコ語が理解できるはずもなく、15分で撃沈という予想通りの結果となった。

何故かそれでもしっかり腹は減ってくれるので、外国での学食を初体験することにした。

35. 眠れぬ夜_f0065556_9461277.jpg


"学食は安くてうまい"というのは、日本もトルコも共通なようだ。

安いと言っても結局はおごってもらったのだが、とにかく、

"授業は寝て、食うものはしっかり食う"という自分のスタイルを海外でも突き通せたことは誇りに思おう。





大学を楽しんだ後は、トルコの伝統的な喫茶店に連れて行ってもらった。

長い間気にはなっていた、"タウラ"というボードゲームのやり方をfatmaに教えてもらい、予想以上に白熱した3ゲーム。

35. 眠れぬ夜_f0065556_9471937.jpg


結果は2勝1敗と先生のfatmaに軍配はあがったが、勝ち負けに関係なく純粋に楽しめるゲームだった。





そして、トルコの喫茶店に来たら必ずやるべきというナルギーレ(水タバコ)も初体験してきた。

35. 眠れぬ夜_f0065556_9481130.jpg


肺に煙が入るとむせび返って皆に笑われてしまったが、

これも予想をはるかに上回るもので、アップルの甘い香りを楽しむことが出来た。





これらの初体験もさることながら、やはり1番楽しかったのは彼女たちとの会話であろう。

今日大学に侵入した時に仲良くなったメメットを加え、会話の内容の中心となったのは彼女たちのイスラム的な考えと、僕の日本的な考えの相違について。


"人間は神が創造した"


と信じている彼女たちにとって、分子生物学を専攻している僕の考え方は全く正反対なものなのであろう。


"人間は猿から進化したってことを本気で信じているの?"


という彼女たちの問いに対して、


"遺伝学的に立証されている"


という答えを返すと、


"ではその猿はどうやって誕生したのか?"


と切り返してくる。

そういった問答が繰り返され、話がミクロな方向へ。

そしてついに、


"生命の最小単位はどう創造された?"


という所までたどり着くと、僕も返答に窮してしまった。

結局は彼女たちの言う神の存在を僕も受け入れざるを得なくなったのだ。

無神論者の僕には少々納得のいかないことであったが、そんな不満を一気に解消してくれたのは、彼女たちのこの言葉である。


"人間の運命はすべて神の意志によって決められていて、2年前たったの15分話しただけの私たちが今こうして再会できているのは、神の意志のおかげなのよ。そして、私たちが今あなたをもてなしていることに対してあなたが幸せを感じてくれれば、私たちも幸せで、私たちの幸せは神の幸せでもあるのよ。"


なんて素敵な言葉だろう。

そんな言葉をさらりと言える彼女たちに、僕の心は大きく揺さぶられた。

神の存在を信じてしまいたくなる言葉である。

どこの国に行っても、言葉の巧さでは女の子には絶対勝てないとも思った。

35. 眠れぬ夜_f0065556_9514991.jpg





そうこうして盛り上がっているうちに、気がつけばもう夜の11時過ぎ。


"そろそろお別れの時間だね。"


と、この旅で幾度となく繰り返されてきた僕の嫌いなセリフを使わざるを得なくなった。

本当に名残惜しいことだけれども、2年ぶりの感動の再会から始まった僕らの楽しい思い出は一幕を閉じることとなる。





皆とは別の方向へ、1人ホテルに向かう道。

最寄りの駅からも真っ直ぐホテルへ向かうことが出来なかった。

旅の終わりということもあいまって、いつも以上にセンチメンタルになっていたからかもしれない。

気がつけば、薄暗い街の中に一際明るく照らされるブルーモスクをぼんやりと眺めていた。

どれくらい長い間座っていたのか、全く覚えてはいないが、

すでに春を迎えたイスタンブールであるにもかかわらず、

ホテルの部屋に着いた僕の体はすっかり冷え切っていたことだけは今でも覚えている。

その夜は僕にしては珍しく、寝付くまでに時間がかかった。

現実はもうすぐ目の前に来ている。
by mitsuhi-low | 2008-08-15 09:54 | ☆★海外旅行☆★